誰も知らない [DVD]

萌え
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だれも知らない?

「だれも知らない」というタイトルがまず何より秀逸な皮肉だと思う。
作中、観ていれば分かると思うのだが、子供たちが救われるチャンスは何度もあった。しかし実際に誰かが子供たちを救ってやることはしなかった。
目の前に、明らかに異様な格好をして困窮している子どもがいるのに、大人たちはその危機を「誰も知らない」と通してしまったのだ。
子供たちがボロボロの服と痩せこけた頬しているのに、コンビニの店員は通報することから逃げた。街行く人々も声を掛けることもしない。三階の住人も思考停止してアクションを起こさず、野球のコーチも怪訝なことは追及しない。母親も子どもたちの目の前の苦しみを知らない。タクシーの運転手も、パチンコ屋の店員も、だれも「知らない」。見ようとしないのだ。
現実の巣鴨事件の本当の悲惨さを隠し、事実を歪曲して本当の犠牲者の子供たちの苦しみを描いていない、と言う批判がある。至極まっとうで健全な批判だと思うが、ありのままの現実を描いた時、そこで追及される悪は母親と父親など、直接の犯罪者になるだろう。しかし映画としてこの作品が追及したい罪は、「だれも知らない」と目を背けたその事なかれ主義に向けられているのではないだろうか?つまりこの映画で裁かれているのは、母親でも失踪した父でも母の愛人でもなく、あなたであり私でありこの社会なのだ。

ただ、ただ悲しい・・・。何も映し出されていない瞳、幽霊の子供達。

80年代に起った実際の事件をもとにしたストーリー。

現実の事件から醜悪さ、灰汁や濁りをフィルターにかけてとりのぞいた感じ・・・。

と、どうなるのか・・・。

ひたすら透明な悲しさだけが残る。

そこに映し出される日々はクリアで透明なんだけれでも現実社会から一つへだったたような現実感のない世界。

ただ、ただ悲しい・・・。

とっくの昔に現実を直視する事を放棄した主人公の少年の目。

自分勝手な大人達のせいで失われた子供時代・・・。

自分自身すら放棄した何も見ていないようなその目にマルグリット・デュラスのラ・マンの少女を思い出しました。

一番信頼すべき大人にあまりにも多くの裏切りにあった為に空っぽになってしまった心を映し出している様な透明で無表情な瞳。

母親に捨てられ子供達だけの心もとない生活。

それでも生きて行かなければならない。

声にならない悲痛な叫びのようなものを感じます。

見ているのがつらく、いたたまれなくなりますがそれでも、むごいほど眈々とストーリーは進んで行きます。

なにげないシーンの一つ一つに胸が痛みます。

駅で帰ってくるはずのない母親を待ちながら一番年下の少女がアポロチョコレートの箱を持って「最後の一個だ・・・。」とつぶやく時の兄である少年の表情、

自分を捨てたはずの母親の洋服に囲まれ母親の幻影にしがみつくように洋服ダンスにひきこもり心を閉ざす少女、

電気もガスも水道も止められ公園で過ごす子供達・・・学校にも行けず戸籍もなく幽霊の様な存在・・・。

でもたしかに生きていてささやかな生活があって・・・。

それが本当に悲しい・・・。

なんどやめようかと

母親がクリスマスには返るからといって出て行ってから
何度見るのをやめようと思ったか知れない。
自分のことのように、それ以上につらかったです。
外へ出ちゃいけないなんて無茶な約束を小さな子供が一生懸命に
守っていたり、いい加減な母親を駅まで迎えにいってすっぽかされたり
それでもこの子たちにはお母さんなんだと。。思うと苦しくて涙が止まりませんでした。
こんな目に合わすくらいなら子供の親にはなるべきじゃない。。
こんな子供たちが出ないことを祈ります。

大都会東京に埋もれていく人々

実話をモチーフにとのことですが、十分ありうる設定かと思います。
途中に挿入される大都会の夜景は、まさに個々人の思いもなにもなかも飲み込んでしまいそうな巨大なブラックホールのようです。しかし現実は、非常に狭いエリアでの人々の生活があります。
電気、ガス水道も止まり、社会に見捨てられたかのような子供たちですが、実はコンビニの店員の善意などに支えられてます。
こんなむちゃくちゃな母親が許されるのか?という疑問もありますが、子供は母親が恋しく、5歳の妹にごねられて、駅まで帰るはずもない、でも、もしかしたら帰ってくるかもしれない母親を迎えにいき、いつもでもしょんぼり待っている。
悲しい映画ですが、これをあまりエグくせずに、淡々とストーリーが進行していく。
道端に汚い子供がいても、できれば暖かく接してあげたくなる気持ちです。

重くて、切なくて…

大人の無責任な行動から生まれた不幸が、
その度合いを増していく過程を描いた物語。
正直、内容は重く、観る者の心を深くエグるが、
多くの人々に観てもらいたい作品でもある。

作品のタイトル通り、
この世の中には誰にも知られることなく、
困難な人生を強いられている人たちがいるということを、
あらためてつきつけられた気がする。

普通に育った人たちには想像もつかない物語である。
しかし、自分の行動に責任を持てないと、
この作品が鮮明に描く「負の連鎖」を生み出す側の人間になってしまう。

人に愛されたい、仲間と共に楽しく生きたいと
誰もが願うだろうが、とりわけ子供には、
そう信じられるあたたかい環境が用意されるべきだと強く感じた。

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